虫取り冒険隊
朝早く、友達と自転車に乗って裏山へ虫取りに出かけた。網と虫かごを手に、森の中に入ると蝉の鳴き声が大合唱のように響き渡っていた。最初に狙ったのはクワガタ。木の根元を探していると、樹液に集まるカブトムシやコガネムシが見つかり、夢中になって捕まえた。友達の一人は虫取り名人で、あっという間に数匹のセミを網に収めていた。その姿に感心しつつ、僕も負けじと網を振るい、ようやく一匹のアブラゼミを捕まえたときは、達成感で胸がいっぱいになった。森の中を走り回るうちに汗びっしょりになったが、自然の中で体を動かすのは清々しい気持ちだった。休憩中には木陰に座り、水筒の冷たいお茶を飲みながら虫かごをのぞき込み、捕まえた虫を観察した。羽の模様や足の力強さをじっくり見ると、それぞれの命の存在感に圧倒された。虫取りは単なる遊びではなく、生き物と自然の関わりを学ぶ冒険そのものだった。